先日、www.f-wind.co.jpのWebサーバーをAmazon EC2のMovable Type for AWSに移行しました。


今度はもう一つあるサーバーも移行しました。

Amazon EC2 t2インスタンス

もう何年も前からAmazon EC2を使っていたので、

当時はt1やm2インスタンスを選択していました。

最近になって良い噂しか聞かないt2系インスタンス。

www.f-wind.co.jpの方はMovable Type for AWSへの移行もあったので、

新規にサーバーを立てて、データを移行しましたが、

今回のサーバーはt1インスタンスからt2インスタンスへの移行を検討しました。

ha_hero_ecs_t2_550x510.png

仮想化方式 PV or HVM

t1インスタンスはPV(準仮想化)と呼ばれる仮想化タイプになります。

t2インスタンスはHVM(完全仮想化)と呼ばれます。

簡単に言うと、HVM方式の方はハードウェアの性能を活かせるってことですかね。

ディスクI/Oなど全体のパフォーマンスが向上します。

昔は土台のサーバーのスペックがあまり高くない場合、

PV方式の方が性能メリットあったのですが、

昨今のハードウェア事情を考えると、HVM方式がPV方式を追い抜いた感じですね。

しかもt2インスタンスにはもう一つ利点があります。

t2インスタンスの醍醐味「バースト」

CPUクレジットとバースト機能です。

CPUを消費していない分をカウントしておいて、

いざ使う時に溜まってる分を一気に放出(バースト)するイメージです。

これ実は、Movable Typeとは非常に相性が良いのです。

再構築(リビルド)する時、CPUをかなり使いますが、

逆に一日に何度も頻繁に再構築(リビルド)することも普通はないので。

awsgp2-t2-6-638.jpg

PV to HVM

ではt1からt2に移行するのは簡単なのかな?と色々調べてみると、

全然簡単ではありませんでした。

そもそも仮想化方式が全く違うので、イメージをそのまま乗っけることができません。

やるとしたらPVのイメージをHVMに変換する方法です。

構築や移行に手間がかかるサーバーであれば、やるしかないと思います。

AWS上での作業なので、いくらでも検証できますしね。

私は今回は新規構築→データ移行にしました。

Amazon側のサポートも、イメージ変換だとちょっとめんどくさいようで。

t2インスタンスの感想

早いですよ!

もちろんバースト時もそうですが、普段使いでも早く感じます。

Amazonとしてはt1→t2への移行を勧めています。

メモリも料金もt1と比較するとお得ですし。

移行の手間以外はメリットしかないと思います。

あとt2インスタンスはAmazon VPC上でしか作成できません。

EC2-Classicではなくなっているのでそこは注意です。

(山下 史彦)