先日、www.f-wind.co.jpのWebサーバーをAmazon EC2のMovable Type for AWSに移行しました。
今度はもう一つあるサーバーも移行しました。
Amazon EC2 t2インスタンス
もう何年も前からAmazon EC2を使っていたので、
当時はt1やm2インスタンスを選択していました。
最近になって良い噂しか聞かないt2系インスタンス。
www.f-wind.co.jpの方はMovable Type for AWSへの移行もあったので、
新規にサーバーを立てて、データを移行しましたが、
今回のサーバーはt1インスタンスからt2インスタンスへの移行を検討しました。
仮想化方式 PV or HVM
t1インスタンスはPV(準仮想化)と呼ばれる仮想化タイプになります。
t2インスタンスはHVM(完全仮想化)と呼ばれます。
簡単に言うと、HVM方式の方はハードウェアの性能を活かせるってことですかね。
ディスクI/Oなど全体のパフォーマンスが向上します。
昔は土台のサーバーのスペックがあまり高くない場合、
PV方式の方が性能メリットあったのですが、
昨今のハードウェア事情を考えると、HVM方式がPV方式を追い抜いた感じですね。
しかもt2インスタンスにはもう一つ利点があります。
t2インスタンスの醍醐味「バースト」
CPUクレジットとバースト機能です。
CPUを消費していない分をカウントしておいて、
いざ使う時に溜まってる分を一気に放出(バースト)するイメージです。
これ実は、Movable Typeとは非常に相性が良いのです。
再構築(リビルド)する時、CPUをかなり使いますが、
逆に一日に何度も頻繁に再構築(リビルド)することも普通はないので。
PV to HVM
ではt1からt2に移行するのは簡単なのかな?と色々調べてみると、
全然簡単ではありませんでした。
そもそも仮想化方式が全く違うので、イメージをそのまま乗っけることができません。
やるとしたらPVのイメージをHVMに変換する方法です。
構築や移行に手間がかかるサーバーであれば、やるしかないと思います。
AWS上での作業なので、いくらでも検証できますしね。
私は今回は新規構築→データ移行にしました。
Amazon側のサポートも、イメージ変換だとちょっとめんどくさいようで。
t2インスタンスの感想
早いですよ!
もちろんバースト時もそうですが、普段使いでも早く感じます。
Amazonとしてはt1→t2への移行を勧めています。
メモリも料金もt1と比較するとお得ですし。
移行の手間以外はメリットしかないと思います。
あとt2インスタンスはAmazon VPC上でしか作成できません。
EC2-Classicではなくなっているのでそこは注意です。
(山下 史彦)